PR

【現役地銀マンが解説】新NISAで損する人に共通する5つの始め方|銀行員の私ならこう避ける

新NISAで損する人 5つの共通点 アイキャッチ画像 NISA

はじめに

「新NISAを始めたいけれど、何を選べばいいかわからない」

「できるだけ損をしない方法で投資を始めたい」

「銀行員にすすめられた商品を、そのまま買っても大丈夫なのか」

新NISAに関して、このような不安を感じている方は多いのではないでしょうか。新NISAは、長期的な資産形成を考えるうえで非常に便利な制度です。運用益が非課税になるため、投資を始めるきっかけとしても適しています。

しかし、新NISAは「非課税になる制度」であって、「損をしない制度」ではありません。投資する商品を間違えたり、無理な金額を投資したり、相場が下落したときに慌てて売却したりすれば、損失が発生する可能性があります。

私は地方銀行に勤務する40代の会社員です。仕事柄、お客さまの資産運用や金融商品の相談に接する機会があります。また、個人としても新NISAを利用し、家族の生活と将来の資産形成を考えながら投資を続けています。

この記事では、現役の地銀マンである私が考える、新NISAで損失を抱えやすい人に共通する5つの始め方を紹介します。あわせて、私自身が新NISAを始めるならどのように考えるかも解説します。

この記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断は、ご自身の責任で行ってください。

新NISAは損をしない制度ではない

最初に、新NISAの基本的な考え方を確認しておきます。

新NISAでは、投資によって得られた利益や配当金が非課税になります。通常の課税口座では、投資による利益に税金がかかりますが、新NISAの対象となる投資では、一定の範囲内で税金がかかりません。

一方で、次の点には注意が必要です。

  • 投資元本が保証されるわけではない
  • 株価や投資信託の基準価額は変動する
  • 損失が出ても税金が戻ってくるわけではない
  • 非課税枠があるからといって、無理に使い切る必要はない
  • 投資した商品を売却すれば、価格によっては元本割れする

つまり、新NISAで大切なのは「非課税枠を最大限使うこと」ではありません。自分が無理なく続けられる金額で、長期的に運用を続けることです。

損する人に共通する5つの始め方

1. 生活防衛資金がないまま投資を始める

最も避けたいのは、近いうちに使う予定のお金まで投資に回してしまうことです。

投資は、基本的に余裕資金で行うものです。例えば、次のようなお金を投資に回すのは慎重になるべきです。

  • 数か月以内に使う生活費
  • 住宅ローンや家賃の支払いに必要なお金
  • 子どもの学費や入学金
  • 自動車の購入・車検費用
  • 近い将来の引っ越し費用
  • 病気や失業に備えるためのお金

投資を始めた直後に、急な病気や転職、家電の故障などで現金が必要になることはあります。そのとき、預貯金が不足していると、相場が下落していても投資商品を売却しなければなりません。本来であれば長期保有したかった商品を、損失が出ているタイミングで売却することになります。このような事態を避けるため、投資を始める前に、まずは生活防衛資金を確保しておくことが大切です。

必要な金額は家庭によって異なりますが、会社員であれば生活費の数か月分、自営業や収入が不安定な場合はそれより多めに準備するなど、自分の状況に合わせて考える必要があります。大切なのは、他人の目安をそのまま真似することではありません。

「相場が下落しても、しばらく投資資産を売らずに生活できるか」

この質問に自信を持って答えられる状態を作ることです。

2. NISAの非課税枠を使い切ることが目的になる

新NISAには年間投資枠があります。制度を知ったばかりの頃は、「せっかくの非課税枠だから、できるだけ使い切りたい」と考えるかもしれません。

しかし、非課税枠を使い切ること自体が目的になると、家計に無理が生じる可能性があります。例えば、毎月の収入から生活費や教育費を支払ったあとに余裕がほとんどないにもかかわらず、貯金を取り崩して投資を続けるケースです。

この状態では、相場が下落したときに精神的な負担が大きくなります。また、投資のためにクレジットカードのリボ払いやカードローンを利用するのは避けるべきです。新NISAは、毎月無理なく継続できる金額で始めれば十分です。月1万円でも、月3万円でも、家計に余裕がある範囲で続けることに意味があります。投資額を決めるときは、次の順番で考えると整理しやすくなります。

  1. 毎月の生活費を確保する
  2. 住宅ローンや教育費などの支出を確認する
  3. 生活防衛資金を準備する
  4. 近い将来に使う予定のお金を分ける
  5. 残った余裕資金の範囲で投資額を決める

「枠を使い切れないともったいない」という考え方よりも、途中でやめずに続けられるかを優先してください。

3. 商品を買いすぎて、何に投資しているかわからなくなる

新NISAでは、多くの投資信託や株式を選べます。選択肢が多いことはメリットですが、あれもこれもと商品を増やしすぎると、資産全体の状況がわかりにくくなります。

例えば、次のような状態です。

  • 全世界株式と米国株式を重複して保有している
  • 複数の投資信託を少額ずつ購入している
  • テーマ型ファンドを次々に買い足している
  • 毎月違う商品を購入している
  • 保有商品の値動きの理由を説明できない

商品名が違っていても、投資先が大きく重複していることがあります。例えば、全世界株式には米国企業が大きな割合で含まれています。そのため、全世界株式と米国株式を組み合わせる場合、想像以上に米国株への投資比率が高くなることがあります。商品を複数持つことが悪いわけではありません。重要なのは、自分の資産全体で、どの地域や業種にどれだけ投資しているかを把握していることです。

初心者のうちは、まず一つの商品で運用を始め、値動きやリスクに慣れてから必要に応じて組み合わせを検討する方法もあります。

4. 過去のリターンだけを見て商品を選ぶ

投資商品のランキングを見ると、過去に大きく値上がりした商品に目が向きます。

「昨年はこの商品が一番上がった」

「過去5年間で最もリターンが高い」

このような情報を見ると、今後も同じように上昇すると思ってしまうかもしれません。しかし、過去の実績は将来の運用成果を保証するものではありません。過去に大きく上昇した資産ほど、すでに割高になっている可能性や、値動きが大きい可能性もあります。商品を選ぶときは、リターンだけではなく、次の点も確認する必要があります。

  • 投資対象
  • 信託報酬などのコスト
  • 純資産総額
  • 値動きの大きさ
  • 最大の下落率
  • 自分の運用期間
  • 使う予定の時期
  • 下落時に保有し続けられるか

特に重要なのは、その商品が下落したときに、自分が持ち続けられるかです。投資を始める前は、値下がりに耐えられると思っていても、実際に資産が20%、30%減少すると不安になることがあります。投資対象のリスクを理解しないまま、高いリターンだけを求めるのは危険です。

5. 暴落したときのルールを決めていない

投資を始めたときは、将来の値上がりをイメージしがちです。しかし、株式市場は上昇し続けるわけではありません。大きな下落が起こると、次のような感情が生まれます。

  • もっと下がる前に売りたい
  • 損失を確定させたくない
  • 投資を始めたことを後悔する
  • 積立を止めたくなる
  • 値上がりしている商品へ乗り換えたい

このような感情に任せて売買すると、安いときに売り、高くなってから買い戻すという失敗につながりやすくなります。投資を始める前に、あらかじめルールを決めておくことが重要です。

例えば、次のようなルールです。

  • 生活資金に必要な分は投資しない
  • 短期的な下落だけで売却しない
  • 毎月の積立設定を基本的に変更しない
  • 資産配分の確認は毎日行わない
  • 1年に1回だけ投資方針を見直す
  • 投資目的に変化があったときだけ売却を検討する

「絶対に売らない」と決める必要はありません。大切なのは、相場が荒れているときに、その場の感情だけで判断しないことです。

銀行員の私なら、こうやって始める

ここまで、新NISAで損失を抱えやすい始め方を紹介しました。では、私自身が新NISAを始める際に考えたことを紹介します。

まず家計の全体像を確認する

投資商品を選ぶ前に、次の項目を確認します。

  • 毎月の手取り収入
  • 固定費
  • 変動費
  • 住宅ローン
  • 教育費
  • 保険料
  • 預貯金
  • 投資資産
  • 近い将来に必要なお金

資産形成は、投資商品の選択だけで決まるものではありません。毎月の支出を把握し、無理なく投資を続けられる家計を作ることが先です。

投資額は「続けられる金額」にする

毎月の積立額は、相場が下落しても継続できる金額にします。投資額を多くすれば、相場が上昇したときの利益も大きくなる可能性があります。一方で、下落時の損失額も大きくなります。

例えば、100万円を投資して20%下落すれば、評価額は80万円になります。500万円を投資して20%下落すれば、評価額は400万円です。同じ下落率でも、投資額が大きいほど金額ベースの損失は大きくなります。

だからこそ、投資額は「最大限投資できる金額」ではなく、下落しても生活と精神状態を維持できる金額で決めることが大切です。

商品はシンプルにする

初心者のうちは、低コストで幅広く分散された商品を中心に検討します。ただし、すべての人に同じ商品が適しているわけではありません。年齢、収入、家族構成、資産額、投資経験、リスク許容度によって、適した資産配分は変わります。

私自身は、株式だけでなく、現金や保険なども含めて、家庭全体の資産バランスを考えるようにしています。投資信託の画面だけを見て、「株式100%」と判断するのではなく、家計全体でどの程度のリスクを取っているかを確認することが重要です。

銀行員にすすめられた商品は買ってはいけないのか

ここで、銀行員としてよく聞かれる疑問にも触れておきます。

「銀行員にすすめられた投資信託は、すべて避けるべきですか」

私は、すべての商品を一律に避ける必要はないと考えています。銀行には、対面で相談できる、手続きのサポートを受けられる、資産運用以外の住宅ローンや相続なども相談できるといったメリットがあります。

一方で、商品は、ネット証券で購入できる商品よりコストが高い場合がほとんどです。また、営業担当者から提案された商品を、その場で十分に比較せず契約してしまうことには注意が必要です。提案を受けた場合は、次の点を確認してください。

  • 購入時手数料
  • 信託報酬
  • その他の費用
  • 投資対象
  • 元本割れの可能性
  • 売却時の扱い
  • 代替できる低コスト商品
  • その商品が自分の目的に合っているか

質問をして納得できない場合は、その場で契約する必要はありません。「一度持ち帰って検討します」と伝えて、他の商品や金融機関と比較することが大切です。

新NISAを始める前の確認リスト

最後に、投資を始める前の確認事項をまとめます。

  • 生活防衛資金を確保しているか
  • 近い将来に使うお金を投資していないか
  • 毎月の投資額は無理のない範囲か
  • 投資商品の中身を説明できるか
  • 手数料を確認したか
  • 保有商品に重複がないか
  • 大きな下落に耐えられるか
  • 暴落時の対応を決めているか
  • 誰かにすすめられたからではなく、自分の目的で選んでいるか
  • その商品を長期保有できるか

これらにすべて「はい」と答えられなくても、投資を始めてはいけないわけではありません。わからない項目を一つずつ確認しながら、少額から始めることも選択肢です。

まとめ

新NISAで損失を抱えやすい人には、次のような共通点があります。

  1. 生活防衛資金がないまま投資を始める
  2. 非課税枠を使い切ることが目的になっている
  3. 商品を買いすぎて、資産全体を把握できていない
  4. 過去のリターンだけで商品を選ぶ
  5. 暴落したときのルールを決めていない

新NISAは、資産形成を後押ししてくれる便利な制度です。しかし、制度を利用しただけで資産が増えるわけではありません。家計の状況を確認し、無理のない投資額を決め、自分が理解できる商品を選ぶことが大切です。非課税枠を使い切ることよりも、長く続けられる仕組みを作ることを優先しましょう。

私自身も、40代・子ども2人・住宅ローンありという状況のなかで、将来のサイドFIREを目指して資産形成を続けています。相場の上昇局面だけでなく、下落局面も経験しながら、自分の家庭に合った投資方法を少しずつ見直していくつもりです。新NISAを始める方にとって、この記事が「何を買うか」だけではなく、どのように続けるかを考えるきっかけになれば幸いです。


関連記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました