「銀行員なんだから、投資で儲けてるんだろ?」
知人からよく言われる言葉ですが、私の答えは明確な「ノー」です。むしろ、地方銀行という組織の中に身を置いているからこそ、個人がいかに「市場に勝とうとする投資」で自滅していくかを嫌というほど見てきました。
40代、うだつの上がらない毎日から抜け出すために「資産再構築」を開始した私が、最初に出会った一冊。それがチャールズ・エリスの不朽の名著**『敗者のゲーム』**でした。
この本を読み終えたとき、実践している資産再構築への考え方が確信に変わりました。今回は、プロの端くれである銀行員が、なぜ「勝ちにいく投資」を捨て、「負けない投資」にすべてを賭けるようになったのか。その真意を詳しくお話しします。
投資の本質は「プロのミス」を待つゲームではない
本書のタイトルにもなっている「敗者のゲーム」という言葉には、衝撃的な事実が隠されています。
著者のエリスは、投資を「テニス」に例えて説明します。プロのテニスは、強烈なサーブやショットで得点を奪い合う「勝者のゲーム」です。しかし、我々アマチュアのテニスは、ボールを相手のコートに返し続け、相手がネットにかけたりアウトしたりするのを待つ**「敗者のゲーム」**なのです。
投資における「アマチュアのミス」とは何か?
- 市場の流行に乗って高い手数料の商品を買う
- 暴落に耐えきれず、底値で売ってしまう(狼狽売り)
- 頻繁に売買を繰り返し、税金と手数料で資産を削る
銀行で日々多くのお客様を見ていると、まさにこの「ミス」で資産を減らしている方がほとんどです。かつての私もそうでした。「もっと利益が出そうな投資先があるはずだ」と情報を探していましたが、それは自ら負けにいく行為だったのです。
銀行員が痛感する「インデックス投資」の合理性
『敗者のゲーム』が導き出す結論は非常にシンプルです。 「市場全体(インデックス)に、低コストで、長く投資し続けること」
「そんな地味な方法でいいのか?」と思うかもしれません。しかし、銀行員として内部の数字や運用成績を見ていると、この「市場平均を持ち続ける」という行為がいかに難しく、そしていかに強力かがわかります。
多くのプロの運用担当者(アクティブファンド)でさえ、長期で見れば市場平均(インデックス)に勝てないのが現実です。ならば、プロではない私が勝とうとするのは傲慢でしかありません。私は、自分の才能を信じるのをやめ、「市場の成長」という大きな波に乗ることに決めたのです。
私がこの本で学んだ「黄金律」
- 市場を予測しない: 明日の株価を知る術はない。
- コストを徹底的に削る: 手数料は確実なマイナス利回りである。
- 稲妻が輝く瞬間に居合わせる: 暴落時こそ、市場から逃げ出してはいけない。
【実践編】「負けない仕組み」の作り方
この本の内容を具現化するために、私が「資産再構築」の主戦場として選んだのが楽天証券です。
- 低コストな銘柄選定: NASDAQ100やS&P500、日経225といった低コストなインデックスファンドをコアに据えました。
- 感情を排除する「自動積立」: 人間は感情の生き物です。楽天カードによる自動積立を設定することで、「買う時期を迷う」という最大のミスを物理的に排除しました。
「自分は市場より賢くない」と認めることは、決して敗北ではありません。むしろ、それこそが資産形成における「最強の戦略」への入り口だったのです。
私が実際に買っている銘柄についてはこちらの記事から。
まとめ:40代からのリスタートに必読の書
もし、あなたが今の資産状況に不安を感じ、「何か一発逆転の方法はないか」と探しているなら、まずはその手を止めてこの本を読んでみてください。
40代、地方銀行ヒラ社員。決してエリートではない私が、自信を持って「資産は再構築できる」と言えるようになったのは、この本が投資の本質を教えてくれたからです。
「勝ちにいく」のをやめた瞬間、あなたの資産形成は本当の意味で動き始めます。
[この本をチェックする] 投資のテクニックではなく「思想」を学べる、一生モノの一冊です。
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